大須商店街の喧騒から少し外れた、西大須の交差点。
裏通りへ進んで徒歩約10秒のところに、小さいおしゃれなタルト屋さん「キュームタルト」があります。
上品でかわいらしいタルトの数々は、見ているだけでため息が出そうです。
味だけでなく見た目の美味しさも魅力的な、キュームタルトのオーナー様に、そのこだわりをインタビューしました。
大須の「デザイナー」が表現するタルトの世界
「クリエイティブな表現を暮らしの中に取り込みたいと思ったんです」
そう語ってくださったのは、今回取材に応じてくださったオーナー様。
何と彼女は、前職ではデザイナーとして活躍されていたそうです。
「デザイナーがタルト屋さんを経営する」という意外性に驚きますが、タルトのひとつひとつを見つめると、そのような経緯も頷けます。
ショーケースに並ぶタルトは、決して派手ではないものの、繊細さと同時に存在感を放っているからです。
キュームタルトは、ビジネスから逃れられない広告デザインよりも、もっと面白いものを表現したいという葛藤の末に生まれたお店だそう。
身近な日常に好きなものをデザインしたいという、クリエイターとしての情熱が、タルトの中に世界観を実現するきっかけとなりました。
タルトに込めたこだわりと思い
キュームタルトのスイーツは、大人の女性がターゲット層です。
甘さを控え、代わりに食感や素材の味を大切にしながら、商品を開発しています。
手間のかかる工程も、菓子職人による手作りを徹底しており、丁寧な作業あってこその絶妙な舌触りに仕上げています。
また、味わいだけでなく「器の中のバランスを整える」のもデザイナーの手腕。
SNSが普及した近年は、どれだけ美味しくても売れない時代だとオーナー様は話します。
「美味しさだけが正義ではない」という考えから、見た目と言葉にもこだわってタルトを表現し、世界観とマッチングさせているそうです。
しかし、こだわり抜いた商品ゆえに、初めて来店した際にはどれを選んだらいいか迷ってしまうのも事実です。
そんなときは「気軽におすすめを聞いてください」とのこと。
基本的には、旬の素材を使用した季節限定の商品がおすすめですが、その中でも特に「美味しいと自信を持って言えるイチオシ」を教えていただけます。
「ちょっと長い解説付きですが、それでもよければ!」
デザインへの信念とキュームタルト
質素で落ち着く内装と外装は、オーナー様自身がデザインを手掛けたといいます。
何もかもに情熱を注いだ理由は「デザインを通すためには『強さ』が必要」との信念から。
それと同時に、流行になりたくないという思いもあったそうです。
「流行ると廃りますからね」と微笑むオーナー様が目指すのは、暮らしの中で常に嬉しい「ちょっといい甘いもの」。
「このタルトでシーンを描きたい」という思いを形にする、大須のおしゃれなタルト屋さん「キュームタルト」でした。
大須のお土産にはタルトの持ち帰りを
インタビューを終え、早速おすすめのタルトを購入し、編集部でいただきました。
食べるのがもったいないと思うくらいのかわいらしいタルトは、大須へお出かけした日のお土産にもぴったり。
ぜひご家族に持ち帰ってくださいね。
遠方の方へのギフトの場合は、ECサイトで購入することができます。
季節によって予告なく商品が変わるので、新作情報はInstagramのチェックがおすすめです。