「はじまり?居場所?ターニングポイント?どうだろう、難しいけれど、とにかく大須は思い入れのある場所だなって」
大須商店街の飲食店の一角で、自分にとってしっくりくる言葉を探すため、キャリアを振り返って話しているのは、フリーランスデザイナーの「うさみさき」。
今回は、当サイトのデザイン・Web担当を務めるこの人物に、大須への想いを話してもらいました。
これまでの人生と経歴を振り返って

「うさみさんってずっと大須にいますよね。インタビューをさせてもらえませんか?」
当サイトのディレクション担当かつ、5年以上の付き合いになる知り合いのひとりとして、うさみさきに声をかけてみたところ、快い返事がありました。
チラシやロゴのデザインから始まり、Web制作、グッズやノベルティ、オリキャラなど、たった1人で幅広い業務をこなす、精力的なフリーランス。
しかし、人生や経歴をあらためてヒアリングすると、簡単に書き起こせるものではないことが分かります。
周囲を見て取り繕いながら生きてきた中高生時代。
それから先は「うつ病」「自殺未遂」「入院」など、しばらくネガティブな言葉が続きます。
その割に、うさみさきの表情に曇りはありません。
卑下するでもなく、誇張するでもなく、淡々と「昔は大変だった」と振り返るその口調に、迷いはほとんどないようでした。
今が充実しているからでしょうか?
ともかく、その人生に大きな影響を与えたのが「大須」という地域だったのです。
大須はキャリアの「出発点」だった

話によると、大学を中退して停滞していた時期に、大須のデザイン事務所でアシスタントとして働き始めたことが、キャリアの出発点になったそう。
2年ほど、実務を経験しながらデザインを学んだことが、2018年に個人事業主として開業するきっかけとのことです。
また、同時期に「大須クリエイトスペース(通称「おークリ」)」を立ち上げ。
当時はクリエイター向けのコワーキングスペースとして、即売会や交流会等のイベントを主催していました。
「大須ならではの個性的な人が出入りしていたかな?」
そう振り返る様子は、どこか楽しそうに見えます。
「昼は、生鮮食品店のサノヤさんでお弁当買ってたな。カメラ見るのにアメ横ビルに出入りしたり。このあたりは、久屋大通のフラリエに行くのも便利だし、そこで写真撮影なんかもして…」
スペースの運営に、デザインの依頼、アルバイト。
忙しい日々も全力でこなしてきたからこそ、今の姿があるのでしょう。
そして、その日々はきっと、大須という地域がなければ訪れなかったものでした。
商店街とのかかわりと、変わっていくもの、変わらないもの

運営していた「大須クリエイトスペース」は、コロナ禍を機に店舗の場所を変えながらも、大須を拠点としつつ3年半にわたって続きました。
2022年に閉店することとなりましたが、「どんな人でも自由に創作活動ができる場所を作りたい」という願いは消えません。
お店も人も、変化が激しい大須商店街。
スペースの運営が終わったのと同じように、閉店する店もあれば、新しく開店するお店も多い場所です。
それでも、地域全体のあたたかさや、懐の広さはいつまでも変わりません。
うさみさきも、「いこみゃあ大須のデザイン・Web担当」という形で、やはり変わらず大須と繋がっています。
人と人との縁が始まり、形を変えながら続く場所。
大須商店街の人情に惹かれ、救われたメンバーが、今日もこのサイトを運営しているのです。
「うさみクリエイト」について
「うさみクリエイト」は、名古屋市東区を拠点に、代表であるうさみさきが個人で開業しているデザイン事務所。
Web、印刷物、グッズ、ノベルティ、ロゴ、イラスト、音楽など、幅広いサービスを提供しています。
一番の強みは「個人だからこその柔軟さ」。
メニューにない内容でも、デザインにかかわる相談なら可能な限りで対応します。